シニアの目の疲れ・かすみ、原因と自分でできるケア
皆様、こんにちは。『シニアの体と心の健康相談室』です。
今回は、多くの方が感じやすい「目の疲れ」や「目のかすみ」についてお話しします。 特に年齢を重ねると、目が疲れやすくなったり、物が見えにくく感じたりすることが増えるかもしれません。 なぜこのようなことが起こるのか、そして、ご自宅でできる簡単なケアにはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。
Q: 目が疲れやすい、かすむのはどうしてですか?
A: 年齢による目の機能の変化や、目の乾燥、使いすぎなどが考えられます。
詳しい解説
目が疲れやすくなったり、かすんで見えたりする原因はいくつかあります。
- 加齢による変化: 年齢を重ねると、カメラのレンズにあたる「水晶体」がだんだん硬くなり、厚みを変える働きが弱まります。これによって、近くの物を見る時にピントを合わせる力が弱くなり、目が疲れやすくなったり、かすんで見えたりすることがあります。これは誰にでも起こりうる自然な変化です。
- 目の乾燥(ドライアイ): 涙の量が減ったり、質が変わったりすると、目が乾燥しやすくなります。目が乾燥すると、ゴロゴロしたり、ショボショボしたりするだけでなく、物がかすんで見えたり、疲れを感じやすくなったりします。
- 目の使いすぎ: 近くの物を長時間見続ける作業、例えば読書や手芸などを続けていると、目の筋肉が緊張して疲れやすくなります。スマートフォンやパソコンの画面を見る時間が増えると、さらに負担がかかることがあります。
- 照明の環境: 暗すぎる場所で物を見たり、逆に光が強すぎたり反射が多かったりする環境でも、目は疲れやすくなります。
Q: 目の疲れやかすみを和らげるには、家でどんなことができますか?
A: 目を休ませる、温める、乾燥を防ぐなどの方法があります。
詳しい解説
日常生活の中で、目の疲れやかすみを和らげるためにできることがいくつかあります。
- 目をこまめに休ませる:
読書や手芸など、近くの物を集中して見る作業をするときは、時々休憩を取りましょう。
- 30分に一度くらいは作業を中断し、窓の外の景色など、遠くの物を数分間眺めるようにすると、目の筋肉の緊張が和らぎます。
- 目を温める:
温かいタオルなどを目の上に乗せて数分間温めると、目の周りの血行が良くなり、疲れが和らぐことがあります。
- 清潔なタオルを濡らして軽く絞り、電子レンジで温めます。(やけどに注意し、熱すぎないか確認してください。)
- 仰向けになり、目を閉じてそのタオルを目の上に乗せます。
- タオルの温度が下がるまで、そのままリラックスします。
- 目の乾燥を防ぐ: 意識的にまばたきの回数を増やすようにしましょう。まばたきをすることで涙が目の表面に行き渡り、乾燥を防ぐことができます。 お部屋の空気が乾燥している場合は、加湿器を使ったり、濡れタオルを干したりして湿度を保つことも効果的です。
- 照明を調整する: 手元での作業をする際は、手元が明るすぎず暗すぎないように、適切な照明を使いましょう。窓からの直射日光が画面に反射したり、逆光になったりしないよう、机の配置などを工夫するのも良いでしょう。
これらのケアは、毎日続けることで目の健康を保つことにつながります。
Q: どんな症状が出たら、お医者さんに相談した方が良いですか?
A: いつもと違う強い痛みや、急な見え方の変化がある場合は、専門医に相談してください。
詳しい解説
目の疲れやかすみはよくあることですが、以下のような症状がある場合は、自己判断せずに眼科のお医者さんに相談することが大切です。
- 目の痛みが強い、または続く場合
- 急に物が見えにくくなった、視力が低下したと感じる場合
- 視野の一部が欠けて見えない場合(カーテンがかかったように感じるなど)
- 飛んでいる虫や糸くずのような物(飛蚊症)が急に増えたと感じる場合
- 光が走って見える場合
- 目が赤く充血している、目ヤニが多いなどの症状が続く場合
これらの症状は、疲れだけでなく、目の病気が原因で起こっている可能性も考えられます。早めに専門医に相談することで、適切な診断と治療を受けることができます。
まとめ
目の疲れやかすみは、年齢や生活習慣が関係していることが多いです。 今回ご紹介した目の休ませ方や温め方、乾燥対策などを日々の生活に取り入れてみてください。 しかし、症状がつらい場合や、いつもと違う異変を感じた場合は、必ず眼科のお医者さんに相談してください。 ご自身の目を大切にして、快適な毎日を送りましょう。